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大峯山(山上ヶ岳)

大峯山(標高1,719.5m)は、天智天皇の白鳳年間に役の行者(役の小角)により、我が国ではじめて信仰の山として開かれました。

古来より大和の神奈備や水の源として聖地とされていた大峯の山々では、様々な修行がおこなわれており、それらすべてが混然一体となってつくり上げられたのがわが国独自の宗教である修験道です。大峯はその修験道の発祥地でした。

修験道の修行はとても厳しく命を懸けたものであり、当時から男性のみ行うもので、その伝統が今に受け継がれ、現在でも全国で唯一の女人禁制の山となっています。

山頂には、蔵王権現が祀られた大峯山寺があり、古くは宇多天皇や藤原道長など平安の都の貴顕の登拝が盛んにおこなわれてきました。

現在でも本堂の扉が開く「戸開け」期間中は多くの参拝者でにぎわっています。

山頂付近に広がる岩場には岩壁や奇岩を巡る表行場、裏行場と呼ばれる行場があり、また「お花畑」からは稲村ヶ岳の他、南に続く大峯の峯峰の眺望が雄大です。

さらに、その峯峰の稜線を通る修行の道「大峯奥駈道」は世界遺産にも登録されており、各「靡」での行を行いながら大普賢岳・弥山・八経ヶ岳・釈迦ヶ岳と南下して熊野本宮までの1週間の修行の道のりはたいへん厳しいものです。

大峯山登山

往復約12km、約6時間の行程です。登山計画をたて、装備を整えて登山をお楽しみください。